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淫徳のスゝメ
第4章 私が天涯孤独になったこと
その週末、私はきよらを屋敷に呼び戻した。下腹部が、たとしえない昂揚に浮かされていた。
お父様は今朝から書斎だ。お母様は、まるで死に別れた半身と再会でもしたように、きよらを抱き締め、狂ったように美辞麗句を次女に浴びせて、端から見ていて虫唾が走るほどくっついていた。
メイドがまづるを私の私室に通したのは、久しく一家が揃って二時間ほど経った頃だ。
「相変わらず不良な人達。男の下半身は見たくないって、前にも言ったはずだよ」
「はぁっ、ぁん……いらっしゃい、まづる…………失礼したわ、……ぁっ、ああっ…………」
私はお兄様を嵌め込んだまま膝を開いて、まづるをソファに勧めた。
だが、男の肉体を嫌悪するばかりか異界のもののように見なしている親友は、この状態では話もしてくれそうにない。
私は後ろ髪を引かれる思いでお兄様にペニスを抜かせて、バラ鞭を握らせたメイドには、今度は軟膏を持ってくるよう言いつけた。
「まづるちゃん。君はオレを虫のように思っているかも知れないが、オレは君に感謝している。セクハラ教師と遭遇してからというもの、姫猫は塞ぎ込んでいた。たまに帰るだけでも分かったくらいだ、まづるちゃんなら、オレより察していたことだろう。ところが、君が例の提案をしてくれたお陰で、姫猫は本調子を取り戻したよ。オレのペニスも喜んで咥えるようになった」
「五月蝿いわ、お兄様」
「貴方が今日の仕事を終えたら、貴方も殺してあげようか?」
「君にそれは不可能だ。姫猫には後ろ盾が必要だ。親父とまりあちゃん、きよらを始末すれば、姫猫が頼れる人間は有本さんくらいになるだろう。だが、有本さんはどこまで信頼に値する?」
三日ほど前、まづるは私に殺人願望を告白した。その対象は、私のお父様とお母様、そしてきよらだ。
私は、有本さんとの取り決めによって、社会が不法と呼ぶ行為を許されている。親友にそれを行わせることも、有本さんの娯楽の範囲だ。
三人、極めて優雅に茶席を囲っていた。お兄様は何事もなかったように身なりを整え、私はメイドに鞭跡を治療させながら、まづるがカップを傾ける様を目で楽しむ。