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淫徳のスゝメ
第7章 私がつい経験した蜜月のこと
ちゅる…………
「ん……」
ちゅ、ちゅ……てろ…………
私を啄むまづるのキスは、のべつ濡れた弾力が混じり、唇をなぞる。私の太ももにかかった気配は、羽根のように軽い。そして指は、バスローブ越しに肩を滑って腕を伝い、私の指を絡めとる。
「はっ……は……んん」
壊れものに触れる具合のまづるの唇、舌、吐息が、私を侵食してゆく。唇を割って口蓋をくすぐって、歯列を丹念に確かめる。
永遠に味わっていたいほどのキスに酔いながら、私は絹のごとく顆粒層にくるまった指に慄いて、乳房を遊ぶ手のひらに悶え、その先の行為を促したがる。
ぐちゅ……じゅるっ、ちゅる…………
水音と吐息の音色が私達を繋いでいた。
私はまづるの舌を抱き、神さびたメゾを奏でる口内に、今しがたと同じ愛撫を施す。
「はぁっ、はぁ……」
「ん、姫猫……はぁっ、……」
私はまづるの喉に唾液を流すと、彼女にも同じものをねだった。
まづるの指が私のおとがいを固定して、上向きになった唇に、彼女のしとりが注がれる。
「…………」
喉を鳴らした私の吐息が、また、キスに塞がれた。
媚薬のごとく唇が私の口周りを拭いながら、その手のひらは絶えず私の乳房や太もも、腹や手を撫で回していた。
「はぁっ、はぁ……」
「いやらしい顔……綺麗だ……姫猫……」
ちゅる……ちゅっ、ちゅ…………
「ふぅっ!んん、ふ……っ」
気の抜けた音声が私の鼻を抜け出てゆく。まづるが私の耳をしゃぶって、陰毛を指に絡めるからだ。