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《愛撫の先に…》
第6章 《ぬくもり…》
『結城くんからは江崎さんを連れて帰りました、
とだけ聞かされていてね。
彼らに何もされていないなら私も安堵するのだが…
江崎さん?
もしかして…』
『……なんでもないです…中谷専務の気づかいに涙が……』
菜々美の涙、
結城の必要以上にその件を喋らない事、
それらから察する中谷はあの時車から降りて注意すべきだったと後悔した。
『私があの時車から降りていれば――』
『中谷専務あたしはその気づかいだけで勇気づけられますっ!
結城さんを呼んでいただいてありがとうございましたっ!』
結城さんが来てくれなければ乱暴はまだまだ続けられていたかも…
放置され裸のままあの場所で人目にさらされていたかも…
その時お膳を下げに店員が来て食後のようかん・お茶を置いていく。
『うん…
結城くんは信頼出来る男で面倒見も良いから、
私も何かといえば彼を頼る事もあって』
『ごめんなさい、
あたし結城さんの事大嫌いだと書き込みして…』
『書き込み?ツイッターかね?』
『結城さんの予言ページに…』
『結城くんを好きだという女性はたくさんいるが、
大嫌いだというのは江崎さん1人です』
『あたしだけ?』
結城を絶賛する中谷の前で大嫌いだとばか正直に、
暴露してしまい気まずくてお茶を飲む彼女がいて。
こんな話をしながらもようかんは食されていた。
『江崎さん1人です、
「1人だけ俺を嫌いだという依頼人がいる」
と結城くんは苦笑して。
残念だな…』
『あの…あたし…』
『私の1人息子の親友だから嫌わないでやってくれないかな?』
あのあたし…
結城さんを本心から嫌っていない…―――
とだけ聞かされていてね。
彼らに何もされていないなら私も安堵するのだが…
江崎さん?
もしかして…』
『……なんでもないです…中谷専務の気づかいに涙が……』
菜々美の涙、
結城の必要以上にその件を喋らない事、
それらから察する中谷はあの時車から降りて注意すべきだったと後悔した。
『私があの時車から降りていれば――』
『中谷専務あたしはその気づかいだけで勇気づけられますっ!
結城さんを呼んでいただいてありがとうございましたっ!』
結城さんが来てくれなければ乱暴はまだまだ続けられていたかも…
放置され裸のままあの場所で人目にさらされていたかも…
その時お膳を下げに店員が来て食後のようかん・お茶を置いていく。
『うん…
結城くんは信頼出来る男で面倒見も良いから、
私も何かといえば彼を頼る事もあって』
『ごめんなさい、
あたし結城さんの事大嫌いだと書き込みして…』
『書き込み?ツイッターかね?』
『結城さんの予言ページに…』
『結城くんを好きだという女性はたくさんいるが、
大嫌いだというのは江崎さん1人です』
『あたしだけ?』
結城を絶賛する中谷の前で大嫌いだとばか正直に、
暴露してしまい気まずくてお茶を飲む彼女がいて。
こんな話をしながらもようかんは食されていた。
『江崎さん1人です、
「1人だけ俺を嫌いだという依頼人がいる」
と結城くんは苦笑して。
残念だな…』
『あの…あたし…』
『私の1人息子の親友だから嫌わないでやってくれないかな?』
あのあたし…
結城さんを本心から嫌っていない…―――