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《愛撫の先に…》
第6章 《ぬくもり…》
***
とある土曜日に菜々美は高校生時の友達への結婚式に出席していた。
広い式場で彼女は引き出物を持ち座る場所を探して歩く。
式の為に買った靴は慣れないらしく足がだるくもあったのだ。
やっとソファーを見つけ座り一息ついた時後ろの方から彼の声が。
あんなに嫌っていたのに恋をすると声にまで敏感になるのかと、
苦笑しながら振り向いたがショックを隠せない程に無表情へと変わる。
フォーマルな装いで決めた結城啓輔は1人ではなく、胸を強調したセクシーなドレスの女性が彼の腕に手をまわしていたからだ。
『啓輔〜』
『時間ギリギリだから』
『そうね、急がないと式が始まっちゃう』
足が痛いのも忘れるかのように菜々美は立ち上がるが、結城らは歩を早めた為に距離が遠ざかる。
『結城さん…』
行っちゃった…
ううんあたしはソファーに座ってバッグから携帯を出す為に彼はあたしには気づかない…
だから…
だけど!
立ち止まり笑いかけてほしかったっ!
でも隣には女の人がいるのよ?
平気な顔であたしは挨拶出来たかしら?
「啓輔〜」
呼び捨てにするのって友達以上?
あの人、胸を腕に当てていた――
結城さんには彼女がいたの?
当たり前よね、
いない方が不思議…
胸の奥がチクンと痛む。
あたし告白する前から失恋なの?
その日の夜、
菜々美の落ち込みメールに陽子から電話がきた。
『カレカノだと確かめてもいないのに決めつけるの?』
『式が始まっちゃう――って女の人が』
『だったら諦めてまた他を探すの?』
『………』
『結城さんとならリードしてもらえるセックスだったのに好きな想いを止めるの?』
『結城さん以外には……
高瀬さんやあの男達が言うように…あたしは濡れない』
セックスが怖い…
無理やりなセックスなんて痛いだけ…
だからあたしは恋もセックスも諦めるの…
とある土曜日に菜々美は高校生時の友達への結婚式に出席していた。
広い式場で彼女は引き出物を持ち座る場所を探して歩く。
式の為に買った靴は慣れないらしく足がだるくもあったのだ。
やっとソファーを見つけ座り一息ついた時後ろの方から彼の声が。
あんなに嫌っていたのに恋をすると声にまで敏感になるのかと、
苦笑しながら振り向いたがショックを隠せない程に無表情へと変わる。
フォーマルな装いで決めた結城啓輔は1人ではなく、胸を強調したセクシーなドレスの女性が彼の腕に手をまわしていたからだ。
『啓輔〜』
『時間ギリギリだから』
『そうね、急がないと式が始まっちゃう』
足が痛いのも忘れるかのように菜々美は立ち上がるが、結城らは歩を早めた為に距離が遠ざかる。
『結城さん…』
行っちゃった…
ううんあたしはソファーに座ってバッグから携帯を出す為に彼はあたしには気づかない…
だから…
だけど!
立ち止まり笑いかけてほしかったっ!
でも隣には女の人がいるのよ?
平気な顔であたしは挨拶出来たかしら?
「啓輔〜」
呼び捨てにするのって友達以上?
あの人、胸を腕に当てていた――
結城さんには彼女がいたの?
当たり前よね、
いない方が不思議…
胸の奥がチクンと痛む。
あたし告白する前から失恋なの?
その日の夜、
菜々美の落ち込みメールに陽子から電話がきた。
『カレカノだと確かめてもいないのに決めつけるの?』
『式が始まっちゃう――って女の人が』
『だったら諦めてまた他を探すの?』
『………』
『結城さんとならリードしてもらえるセックスだったのに好きな想いを止めるの?』
『結城さん以外には……
高瀬さんやあの男達が言うように…あたしは濡れない』
セックスが怖い…
無理やりなセックスなんて痛いだけ…
だからあたしは恋もセックスも諦めるの…