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《愛撫の先に…》
第7章 《感情のおもむくままに…》
『俺にバケツの水をかぶってほしくない?』
菜々美に大嫌いだと言われていた結城は、
右斜めに顔を向け彼女の真意を確かめるかのように見つめた。
部屋は照明をおとしたが真っ暗ではない。
『あたし結城さんのふわふわ柔らかそうな金髪が好きだから、
汚れたバケツの水をかぶった姿なんて見たくないから走っていたの。
間に合って良かった…――』
『君のワンピースが汚れる事になっても?』
『まっすぐ帰るつもりだったけど陽子がかわいいワンピねって褒めるから寄り道して帰ろうと。
服はクリーニングに出せばきれいになるから平気…』
結城さんに会えたし…
何より水をかぶる結城さんを見たくなかった…
恋人ではないけどこうして隣に寝てくれる…
あなたの大切な女(ひと)が羨ましい…
奥さまだと結城という姓でいられ特別な存在だと誇らしく思えるよね?
恋人だと会いたい時に部屋で待っていられるし、
いつでも結城さんに触れられる…
添い寝だってお願いしなくてもいつでも横で眠ってくれる…
そんな奥さまや恋人が羨ましくてせつなくなる…――
『菜々美さん?泣きそうな顔をしてますよ。
ワンピースは俺がクリーニングに出してきれいに…』
『違うの…ワンピースじゃなくて…』
結城さんが好き!
だけどあなたには大切な人がいる…
好きだと言えない―――。
『だけど君は泣きそうな顔をしてる』
『金髪…触っていいですか?』
『君はあの途中俺の髪をくしゃくしゃにするくせに?―――ふふっ…
好きなだけ触るといい』
結城さん…
自然と向き合う2人。
菜々美の指先がゆっくりと触れ離れた。
『どうしたんですか?
好きなだけ触るといい』
『……ん』
触っていいの?
撫でて指先で毛先のウェーブを確かめ溜め息をつく彼女。
艶があってふわふわ…
気持ちいい…
そういえばバニーガールのあたしを助けてくれた夜も、男達の攻撃を避けながら反撃していたわ…
動く度に髪が揺れて…
契約の夜には金髪に見とれていたわ…
初対面からあなたの金髪が好きだったのかな?
『溜め息が出る程の金髪ですか?』
『とても…』
不意に菜々美は引き寄せられて―――
菜々美に大嫌いだと言われていた結城は、
右斜めに顔を向け彼女の真意を確かめるかのように見つめた。
部屋は照明をおとしたが真っ暗ではない。
『あたし結城さんのふわふわ柔らかそうな金髪が好きだから、
汚れたバケツの水をかぶった姿なんて見たくないから走っていたの。
間に合って良かった…――』
『君のワンピースが汚れる事になっても?』
『まっすぐ帰るつもりだったけど陽子がかわいいワンピねって褒めるから寄り道して帰ろうと。
服はクリーニングに出せばきれいになるから平気…』
結城さんに会えたし…
何より水をかぶる結城さんを見たくなかった…
恋人ではないけどこうして隣に寝てくれる…
あなたの大切な女(ひと)が羨ましい…
奥さまだと結城という姓でいられ特別な存在だと誇らしく思えるよね?
恋人だと会いたい時に部屋で待っていられるし、
いつでも結城さんに触れられる…
添い寝だってお願いしなくてもいつでも横で眠ってくれる…
そんな奥さまや恋人が羨ましくてせつなくなる…――
『菜々美さん?泣きそうな顔をしてますよ。
ワンピースは俺がクリーニングに出してきれいに…』
『違うの…ワンピースじゃなくて…』
結城さんが好き!
だけどあなたには大切な人がいる…
好きだと言えない―――。
『だけど君は泣きそうな顔をしてる』
『金髪…触っていいですか?』
『君はあの途中俺の髪をくしゃくしゃにするくせに?―――ふふっ…
好きなだけ触るといい』
結城さん…
自然と向き合う2人。
菜々美の指先がゆっくりと触れ離れた。
『どうしたんですか?
好きなだけ触るといい』
『……ん』
触っていいの?
撫でて指先で毛先のウェーブを確かめ溜め息をつく彼女。
艶があってふわふわ…
気持ちいい…
そういえばバニーガールのあたしを助けてくれた夜も、男達の攻撃を避けながら反撃していたわ…
動く度に髪が揺れて…
契約の夜には金髪に見とれていたわ…
初対面からあなたの金髪が好きだったのかな?
『溜め息が出る程の金髪ですか?』
『とても…』
不意に菜々美は引き寄せられて―――