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《愛撫の先に…》
第7章 《感情のおもむくままに…》
結城さん!
結城さん!
怖くて声が出ない!

その男は片方の手で彼女の胸を鷲掴みし軽く揉み下卑た笑いをする。

菜々美は嫌悪感からか顔をそむけ軽く震えていた。

『混んだエレベーターの中で逃げられない女に痴漢行為ですか?
最低だな』
結城の言葉と同時に男のうめく声が聞こえるのは、
結城が男の手首を握り彼女の胸から離した為だ。
『貴様!』
男は結城に怒鳴った。
『残念だな、
俺の連れは感じないから』
結城は口角をあげ男を見据えながら空いた手を菜々美のウエストに添え、
彼自身の方へ引き寄せながら指先がニットを撫で始めた。

体左側が結城さんに触れていてぬくもりが伝わって、
抱きしめたくなるの。

ウエストから胸へと上がりアンダーからトップへとなぞる結城の手つき、
菜々美は落ちつかなくなってく。

さらさらさら‥
指先が下着を押すかのように。

グッ‥
指先が乳首を押す。

『…あん…』
菜々美の口から喘ぐ声が出て口元に手をあて、
男達の注目は振り返ってまで菜々美を見ていた。

やだ…
結城さん!
その手を止めて!

『…あぅ…ん…』

結城さんどういうつもり?男達の前で…


――
エレベーターが1階を表示し菜々美は恥ずかしさから逃げるように結城の車へと向かった。

『納得いかない顔をしていますね?
あの男に腹がたったからです!』

えっ…?
どういう意味?
結城さん…
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