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《愛撫の先に…》
第5章 《リラックスセラピー》
『ずっとそこに?
あたしが出て来なかったらどうするつもりだったんですか?』
ずっとそこに―とはいえわずか10分なのだが。
結城は見ていた駐車場と周りの街並みを振り返り菜々美を見た。
『夜風にあたるのも悪くないかと、
君が出て来なかったらどうするつもりだったかな』
彼は自ら自分に問いかけるように言い一瞬目を閉じた。
『30分か…』
『時間気にしているんですか?
あたしの事は構わずに行って下さい』
『予約した店に1人でディナーも淋しいでしょう。
構わなければ君を連れて行きます』
…
……
それから15分、
車は彼女のマンションを出たところだ。
何故あたしは結城さんの申し出を受けたのだろう?
下着は3日分・ルームウェア3日分・通勤用の服3日分・お出かけ用の服を多めに5日分。
やはり意識的に陽子といるラフな衣服とは変えたいという気持ちもあり、
改めて衣服を用意しキャリーバッグに詰めたのだ。
何故あたしは結城さんの申し出に着替えを用意したの?
もう一度聞いてみる。
『何故あたしを?』
『先ほどの話を繰り返すのですか?
言ったでしょう、
スイートタイムの1週間分の料金は高橋陽子さんから支払われ、
利用者は江崎菜々美さんだと彼女から言われています』
『電話で、
そこから仕事に来たらって陽子が。
何故このタイミングで?』
『従姉妹が来るからじゃないですか?』
結城はそう言ったが真相は黙っていた。
彼は高橋陽子からのメールをもう一度思い出す。
【傷ついた菜々美はまだ1人では眠れないみたいだから、
マンションへ帰すのは心配なんです】
そして、
【乱暴からセックスも怖くなってて、
結城さんなら彼女を前向きに出来そうな気がするんです】
―――そんな内容になる。
『買いかぶりです、陽子さん』
結城は交差点を左折する為にハンドルをきりながら苦笑した。
買いかぶり?
陽子さん?
いったい2人の間でどんな話をしているの?
あたしが出て来なかったらどうするつもりだったんですか?』
ずっとそこに―とはいえわずか10分なのだが。
結城は見ていた駐車場と周りの街並みを振り返り菜々美を見た。
『夜風にあたるのも悪くないかと、
君が出て来なかったらどうするつもりだったかな』
彼は自ら自分に問いかけるように言い一瞬目を閉じた。
『30分か…』
『時間気にしているんですか?
あたしの事は構わずに行って下さい』
『予約した店に1人でディナーも淋しいでしょう。
構わなければ君を連れて行きます』
…
……
それから15分、
車は彼女のマンションを出たところだ。
何故あたしは結城さんの申し出を受けたのだろう?
下着は3日分・ルームウェア3日分・通勤用の服3日分・お出かけ用の服を多めに5日分。
やはり意識的に陽子といるラフな衣服とは変えたいという気持ちもあり、
改めて衣服を用意しキャリーバッグに詰めたのだ。
何故あたしは結城さんの申し出に着替えを用意したの?
もう一度聞いてみる。
『何故あたしを?』
『先ほどの話を繰り返すのですか?
言ったでしょう、
スイートタイムの1週間分の料金は高橋陽子さんから支払われ、
利用者は江崎菜々美さんだと彼女から言われています』
『電話で、
そこから仕事に来たらって陽子が。
何故このタイミングで?』
『従姉妹が来るからじゃないですか?』
結城はそう言ったが真相は黙っていた。
彼は高橋陽子からのメールをもう一度思い出す。
【傷ついた菜々美はまだ1人では眠れないみたいだから、
マンションへ帰すのは心配なんです】
そして、
【乱暴からセックスも怖くなってて、
結城さんなら彼女を前向きに出来そうな気がするんです】
―――そんな内容になる。
『買いかぶりです、陽子さん』
結城は交差点を左折する為にハンドルをきりながら苦笑した。
買いかぶり?
陽子さん?
いったい2人の間でどんな話をしているの?