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《愛撫の先に…》
第5章 《リラックスセラピー》
『嫌…嫌!』

意識の中で高瀬が2人に言いわたした、
「好きにしていい」
高瀬は助けになんか来ない。

暴れ寝返りから壁に手をぶつけ目を開ける。
『………夢』
お風呂に入ったというのに汗をかいている。

手を伸ばしベッドサイドに置いた携帯を掴み時間を見ると深夜1時になる。
『着信?陽子からメール…』

声聞きたかった…
もう寝てるね…

夢に見たのはあの日・次の日、そして今。
もう眠れない…


菜々美は19階に行き手探りで電気をつけた。

部屋2つ分に広いソファーがいくつもあり、
一角にはテーブル付きの対話スペース。

書籍棚は部屋の窓とは反対側壁一面にある。
コミック・ファッション誌・グルメ雑誌、
ビジネスマンが読む小説文庫・最近流行りの10〜40代対象の女性向け携帯小説まである。

部屋2つ分にはリラクゼーション用に、
マッサージ機や寝そべりスペースもあるらしい。
部屋全体は室内と一緒の色合いだ。

『あたしの好きな携帯小説まである…』
1冊手に取りパラパラと見るが本棚に戻していた。

恋の話なんて今読む気しない…

ファッション誌を手にソファーに座るが頭には入らない。
先ほどみたリアルな夢が先行し菜々美は体を震わせた。


深夜3時、
結城は黒いバスローブのまま2008のドアを開け一歩踏み出した時、
何かに足をとられ慌てて壁に手をついた。

廊下は控えめな灯りがついており彼はつまずいた足元を見る。

『人がうずくまって…
江崎さん?君っ!?
夏だとはいえこんなところで風邪をひくだろう!』
体育座りで顔を膝につけていた菜々美は結城を見上げた。
『…心細くて…眠れなくて…怖くて…』

『だからってこんな廊下で?
何故俺の部屋をノックしない!?
俺は20階に居るって言ってたでしょう!
何故ノックしない!?』

両手を握りしめ菜々美を見おろす彼は眉を上げて怒りの表情だった。

『だって…』
あなたがあの人達とは違うとわかってる…
頼りたい…

だけど手を伸ばす動作に反応しちゃうの…
だからドアの前で…

『ドアの前でなら少しは眠れるかと…』

『立てますか?』

片手をついて立ちあがった彼女に結城は手をまわし抱き上げた。

『嫌!』
『何もしない!ベッドに連れていくだけだ!』
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