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《愛撫の先に…》
第5章 《リラックスセラピー》
『あたしが…?』

『ドアを開けた俺に君は小さな声で言い、
だから手をのばすと君は後ろに下がり警戒するように身構えて』

『あっ…』

『怯えるなら――
部屋に入ろうとした瞬間君は
「眠るまで側にいてください」
とはっきりと言いました』
『だから…』

『そういう事です、
熱い内に食べなさい。
アサヒコーポレーションまで送ってあげますよ』
結城はトレーをさし示した。

『結城さんもここで…一緒に…あたし何故あなたのバスローブを…』

ドアに向かおうとしていた彼は振り返って苦笑する。
『ベッドの側で眠るまで見ていましたが寝息をたて始めた頃、
そっと立ち去ろうとした俺を君は手を伸ばして引き留めたんだ』

『……ごめんなさい』
彼女はうつ向いた。

『起きているのかと思い呼びかけると君は「陽子…」と呟いて。
そのまま俺のバスローブを握りしめたまま―――。
君はバスローブを離さないから俺は紐を緩めトランクス1枚で部屋に戻る事に―――、
君の行動は予測不能でわからないね』

その光景を思い出したように結城はまた苦笑した。

『じゃあ眠っていないの?』

『あれから1時間程仮眠しています』

結城さんは明け方に眠ったというの?
ごめんなさい…――

『君が俺を嫌いでも依頼人からの大事なお客様、
誠意をもって応えたい』

依頼人からの大事なお客様…
依頼人からの大事な…
依頼人からの…

胸が傷むの…

『冷めない内に食べなさい』
彼は部屋を出ていった。

陽子何故あたしをこのスイートタイムへ?
あたしの中で何か切なく疼くような気持ちがわき上がる…―――。


……
アサヒコーポレーション、企画部内。
菜々美はまたしても高瀬と中谷専務へ出向くように言われた。
『課長あたしが江崎さんと同行します』

渋々承諾した課長は2人に書類を渡し溜め息をついた。
『高橋くん残業でもするかね?』

中谷専務へ書類を渡し2人は話ながら化粧室に向かった。

『バスローブを!?
あはははは』

『笑わないでよ…結城さんはバスローブも持たずに部屋を出ていったわ』

バスローブ?
結城くんか?

中谷専務が偶然通りかかった。
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