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《愛撫の先に…》
第5章 《リラックスセラピー》
『あたしの部屋?』
『お互いに眠いはず、
君が眠るまでついていてあげますよ』
『あたしが眠るまでついて?』

『君は俺の言ったセリフを繰り返しているだけ、
何もしませんよ』

なにもしない――
そう言われれば譲歩しないのもおかしいというように彼女は頷いた。

1801。
『どうしましたか?』
テーブルにノートパソコンを置きソファーに座った結城は彼女を見上げた。
『今日はもう外出などしませんよ?』

『!―――
覗かないでくださいね』
菜々美は結城から離れ下着と部屋着を掴んでバスルームへと急いだ。

『覗かないでくださいね?
俺は裸の君を見ているというのに…――』
結城はバスルームの方を見やり苦笑した。

脱衣室でブラウスのボタンを外しながら彼女は手を止める。

結城さん何を考えているの?
たしかにあたしは昨夜側に居てと頼んでしまったけど…

…
……
上下の赤と白の細かなストライプのラフな部屋着、
髪はポニーテールの彼女。

結城は立ちあげたパソコンから顔をあげ笑った。
『化粧を落とすと君は二十歳に見える』

『からかわないでください』

『素直に褒めているというのに…
俺は仕事をしながら君を見ていますよ』

『仕事?』
『スイートタイム予約状況・宿泊いただいた方のレビューの返事等です』

『………』
菜々美は小さなあくびを我慢した。

『ベッドに入ったらどうですか?』
『!!!―――…
見ないで…』
じっと見られると落ちつかなくなる…

…
……
かすかな寝息は彼女のようだ。
『眠ったのか?』
結城はベッド側に近づき、
布団を触り安心したかのように離れようとした。

気配からか彼女は小さく呟いた。

『行かないで…』
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