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《愛撫の先に…》
第5章 《リラックスセラピー》
『起こしてしまったか…すまない…』

『……』
寝息と共に手をのばす菜々美は結城の腕に触れる。

『無意識なのか?
手をのばすと君は怯え距離を置いている。
わかっているのか?
君が今触れているのは俺の腕だ…』

…
……
いつの間にか結城も菜々美が眠るベッドに上半身をあずけるかのように、
腕を枕代わりに眠っていた。

それから1時間が経った頃菜々美はまた夢にうなされて。
『高瀬さん助けて…
ううんあたしがこうなる事をわか……
陽子…助けて…』
軽く触れるだけの手が助けを求めギュッと握る。

『――――?
―――――!?』
その感触からか結城は目を覚まし眠そうに菜々美を見る。

『…助けて…お願い…
ひどい…代わる代わるなんて……』

『君っ…菜々美さん菜々美さんっ…俺だ。
目を覚ましなさいっ』
握られた腕ではない左手で彼女の肩に触れる。

『…あぁ』
耐えられないという屈辱の表情の彼女の目から涙が落ちた。

結城は彼女から離れバスルームからタオルを持ってきて、
汗をかいた彼女の顔に当ててやる。

『安心していい――
濡らしたタオルを当てているだけだ』

感触が気持ちいいのかタオルに手を当てる彼女、
結城の手に菜々美の手が重なる。

『!?―――誰?』
『結城啓輔だ、安心していい』
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