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夜想曲~瑠璃色の奇跡~
第7章 其の一ー7・隠れ別荘~予想外の再開‥そして…~
森先生という所で気付けば良かった…
森先生が昼間山県さんと会っていたのに、どうして気付け無かったのだろう……
同じ軍人、同じ陸軍…
少し考えれば分かる事だったのにっ!!
「あ‥あの…
そんな所では……座って下さい紅茶お出しします……」
「・・・・・」
帽子を脱いでサーベルを置き、山県さんは森先生と反対側のソファーに座る…
(・・・どうすれば‥森先生も居るのに…)
奥でティーポットにお湯を注ぎながら、頭の中はどうすれば良いかと虚しく回る
今此処で騒ぎを起こしたく無い、まだこの別荘に隠れていたい‥でも山県さん相手にどう言って良いものか迷う……
"・・・カチャ・・・"
「どうぞ‥紅茶の中に少々ブランデーが入っています…」
「ああ……」
山県さんに紅茶を出して、私は悩んだ挙げ句森先生の隣に座る
「蒼と言ったな‥森の女か?」
「・・・私は此処に来る先生達のもの‥私だけではなく他の女性達も…
指名されれば先生の元に参ります」
「閣下‥此処はこういう場所なので…
売るとか買うとかの話はありません、そして出て行くのも女性達の勝手…
だがこの世の中の情勢は女性達に取っては辛い現実、だから此処を離れる女性達は少ない
私達を相手するのを承知で此処に居る女性達です」
「・・・それで良いのか?」
「・・・はい‥私がそれを望みました…此処に居る事に後悔はありません」
「・・・・・・・」
紅茶を持ったまま、山県さんは考え込んでいる
でも私は嘘は言っていない、私が望んで此処を選んだ
「・・・森・・・女と2人で話がしてみたい、良いか??」
「勿論です‥蒼他の部屋に案内してくれるかね?」
「分かりました…」
森先生を連れ、ひとまず別の部屋へ…
其処でも紅茶を置いて、山県さんが居る部屋へと戻る・・・
「・・・森先生は別室です、私では無く他の方に相手を頼みました…」
「・・・どういうつもりなんだ??
旅に出ると書き置き居なくなったと思ったら、こんな場所に…」
「言った筈です私の意志と…
意外に気に入ってるんです此処…」
「男共の慰み物になってか!?」
「知っている筈です、私自身決して綺麗では無い事…
それを考えれば、此処は丁度良いので……」
山県さんは全て知っている、だから私は正直に答える
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