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贖罪の檻。
第18章 動き出す事件
権力を振りかざすことないイメージと真逆な会長の言葉と姿に戸惑った。
「(イメージが・・・)」
「さて、もう一つ気になっていることがあるのだが。」
「なんでしょうか。」
「事件以外のことを君は、調べているらしいが・・・〝なにを〟調べてるんだね?」
「どういうことでしょうか。」
「事件以外のことで走り回っているだろう?〝なにを〟調べ回っているんだ?」
すでに配下に調べさせてだいたい判っては、いたのだが直接問い質<タダ>さねば意味はない。
「・・・それは。」
依頼人のプライベートを簡単に話していいものかと考え込む。
「私に出来る協力ならいくらでもしよう。
さっきも言ったが私は、彼が犯人だと思っていない。冤罪は、我がグループにとってもメリットなどない。いまは、世間が同情を寄せてくれているが容疑者に圧力を掛けた挙げ句に冤罪ともなれば・・・」