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贖罪の檻。
第18章 動き出す事件
「はあ・・・」
「判るだろう?さぁ、話してみなさい。」
「実は・・・依頼人の妹を探しいます。」
とうとう説得に負けて話してしまった。しかし依頼人の言う通りに彼女の失踪にこの一族が関わっているのなら接近しない訳には、いかない。
「そうか。そういうことか。」
「はい。」
「それなら私に任せなさい。人探しは、得意だよ。」
「本当ですか?」
「ああ。新人弁護士には、荷が重かったろう。私に任せなさい。」
「はい、宜しくお願いします。」
「ああ。」
弁護士の素直な態度に男は、満足していた。
》 》
事件から3週間。
兄は、鉄格子の中で妹を想い。妹は、見知らぬ監禁部屋で兄を想っていた。
兄妹・・・は、離され落とされて流されて。
《 《
薄暗いオレンジの灯りがベッドとバスルームを行ったり来たりしている自分を見ている。