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贖罪の檻。
第18章 動き出す事件
「着替え・・・」
気が付き身体を触ると服は、きちんと着せられていた。
「何時だろう・・・痛っ。」
気だるい身体をゆっくり起こすと体中が痛みを訴えて来た。ベッド脇のボタンを静かに押す。
「・・・彼方、さん。」
ノドがカラカラでなかなか上手く声が出ない。
「おはようございます、月良さま。」
「おはよう、ございます・・・・・・
(朝、なのね・・・)」
天井のスピーカーからは、訊き慣れてしまった声が反って来て朝なのだと理解出来た。
「いま、そちらに行きますね。」
「・・・はい。」
答えるとすぐに通信が切れた。ゆっくりとベッドへと身体を倒した。
身体は、痛みを訴えているし気怠<ケダル>さが重くのし掛かる。
「月良さま、彼方です。入ります。」
少女の体調や様子を気にしながら部屋の鍵を開けて中に入った。