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贖罪の檻。
第18章 動き出す事件
「っ・・・」
自分を実質的に浚った男が再び部屋にやって来ると知って身体が強ばる。
「大丈夫です。今回は、私も居りますので。」
「判り、ました。」
執事の男が居ようと居まいとなんら変わりがないことをきちんと理解していた。
またなにかと理由を付けられて組み敷かれることは、目に見えていた。
「さぁ、月良さま。起きて食事にしましょう。」
細く軽い身体を抱き起こす。
「・・・。」
ため息をついてマリオネットのように男に抱き起こされた。悲しいもので最近では、多少なりとも〝空腹〟を感じるようになっていた。
「いい、匂い。」
ベッドから反対側のテーブルからスープのいい香りが漂ってきた。
「さぁ、席まで行きましょう。」
少女の様子に少しホッとして抱き上げてるとテーブル席に下ろす。
「さぁ、どうぞ。」
「・・・頂きます。」