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贖罪の檻。
第19章 無実の可能性
「そういう心配なら大丈夫だ。彼女は、きっと部屋には1人で来るハズだからな。」
「そう、ですか。じゃあ、頑張ってみます。」
強く答えてもらったことも後押しして返事を返していた。
「では、日取りが決まったら連絡をする。」
「判りました。それでは、失礼します。」
「ああ。あとは、任せたぞ。」
「はい、会長。」
秘書は、主に答え弟を連れて部屋を出た。
「全く。気持ちは、判らんでもないが無理矢理手に入る物など一つもないと言うのにな。」
机にある家族写真を見ながらため息をつく。
》 》
どこでなにがどう行われているのかを知る術もないのなら動けない。
大切なものを奪われる日々の中で〝なにを〟支えに出来るだろうか。
しかし知らぬところで世界は、確実に動いている。
そして痛みや苦しみなどに顧みてなどくれない。