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贖罪の檻。
第20章 闇に抱かれて
「じゃあ、俺は。」
「ああ。」
美咲を見送ってドアを閉めベッドに横になる少女に向き直る。
「彼方。」
「はい、椥さま。」
主の雰囲気にいつも以上にハキハキと答えねばならないと思った。
〝なにか〟あったのかずいぶんと苛立ている。
「月良を風呂に入れて準備をして下さい。今夜、初仕事をさせますので。」
「・・・はい?」
主のひと言に思わず疑問を投げかけてしまった。
「なんですか、不服なのですか?」
「いい、え・・・」
「では、早く準備のほどを頼みます。」
「判り、ました。」
ツグ
口を噤み少女を抱き上げる。
「月良さま。さぁ、参りましょう。」
力なくグッタリしている少女を連れてバスルームへ入る。
「なにをしているのです。」
「・・・・・・」
「早く部屋を掃除しなさい。」