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贖罪の檻。
第20章 闇に抱かれて
ドアを開けて連れて来た侍女を中に入れる。
「畏まりました。」
侍女は、乱れたシーツなど目にも当てられないものたちを片付けた。
「(月良。あなたは、私のモノです。
あんな兄に返してやる気など、ありません。)」
バスルームに消えた少女への執着を見せていた。
》 》
しっかりとした明かりを浴びることもない場所で〝光〟を見いだすのは難しいだろう。
上を見ても堅い天井が広がっているだけ。下を見ても暗い床があるだけ。
希望などない。いいや、見いだすのが難しいのだ。
《 《
「明莉さん!」
「先生・・・なにか、いいことでも?」
接見にやって来た弁護士があまりにも興奮しているので気になった。
「朗報です。」
「そうかしましたか。」
「乙女会長にお逢いできました。」
「え?」
「会長自ら私を呼んで下さったのです。」