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贖罪の檻。
第20章 闇に抱かれて
「それで、なにを・・・話したんですか?」
「会長は、明莉さんを犯人だと思っていないとハッキリ仰いました。そしてもうすぐ釈放になると言われました。」
「乙女会長が・・・」
「はい。妹さんの捜索にも手を貸して頂けるとのことです。」
「そう、か・・・なら月良の失踪は、乙女家が関わってる訳ではないのかもな・・・。」
妹の行方を心配に思いながらも少しだけ安心出来る情報にホッとした。
「明莉さん。もう少しです。頑張りましょう。」
「はい、先生。最後まで宜しくお願いします。」
頼りないと思っていた若い国選弁護しに少しだけ頼もしさを感じて笑みが零れた。
暗闇に少し見えた光だった。
》 》
堕ちていく、再び。
堕とされていく、どこまでも。
執着を見せたり突き放したり、忙しい人だと思う。
付き合うのもいい加減疲れてきた。