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贖罪の檻。
第25章 かいま見えた光
「月良は、どうしてこの仕事をしてるの?」
まずは、距離を埋めなくては、ならないと思った。
「事情が複雑なので、一言では、言えません。
(変な、人・・・。)」
やはり男の真意が読めない。
「君を呼んどいてなんだけど、“やりたくない”よな?」
少女の真意を探る。
「それは・・・私には、決められないので。」
男の言葉に一瞬“本音”が顔を出したがグッと押し殺して答えた。
「どうして、決められないの?嫌だったら、やらなきゃいい。」
「私に選択肢は、ありません・・・。」
「月良・・・」
「っ!!?」
急に男がカップをいじる手を掴んで来たので顔を上げると真剣な眼差しを向けられていてドキッとした。
「逃げたいか?」
「えっ・・・・・・」
「こんな生活から逃げたいか?」
少女の姿に危機感が増した。