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贖罪の檻。
第25章 かいま見えた光
大切なことは、ソレだ。兄が釈放されるのかどうか。
「もちろん。もう釈放の手続きが始まってる。」
「それを、私に・・・信じろと、、、言うのですか?」
昨夜の衝撃的な囁きと同じく鵜呑みしてもイケないしなにより・・・目に見える確かな証拠などどこにもなかった。
「信じられない、って気持ちは・・・判る。男たちに好き勝手されてきたのに急に〝助ける〟なんて・・・からかってると思われても仕方ない。
でも、これが真実だ。」
「っ・・・・・・
(お兄、ちゃん・・・・・・)」
真剣な眼差しを向けられて答えられない。嘘とも思えない。
「俺を、〝信じろ〟。」
「っ、私・・・私はっ・・・・・・」
答えられない。
見つめ返すしか・・・否、目を反らすことさえ出来ない。
ピンポーン!!
「「っ!!?」」
沈黙を破る部屋のチャイムが鳴る。