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贖罪の檻。
第25章  かいま見えた光
  


 ピンポーン!!


「月良さま!帰りますよ!!」


「っ・・・・・・」


 ドア越しに執事の訊いたこともない声がする。


「行くな。」


「っ!!?」


 声の方に顔を向けると手をグッと握られて男に視線を移す。


「バレたのかも、しれない。もしもアイツといま行ったら〝なにを〟されるか・・・。行かないでここに居ろ。」


「でも・・・・・・」


 信じることも出来ない。しかしドア越しの執事の声音も気に掛かる。


「行くな。」


「月良さまっ!!開けて下さい!!その男は、偽物です。今日のお客さまでは、ありません。」


「あなた・・・やっぱり・・・・・・」


「違う!アイツらがっ・・・あっ、月良!!」


 少女が疑いの眼差しを向けて手を振り解きドアへ走って行ってしまった。


「彼方さん。」


「ああ、月良さま・・・無事でしたね。」


  
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