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贖罪の檻。
第27章 締められる手綱
「お願いします。」
先に車を降りると少女を執事に任せる。目の前には、昔に見切りを付けた大豪邸があった。
》 》
欲しいものは、自力で手にいれてきた。強引ではあったが父の力など借りたことはない。
無条件でなんでも手に入る妹とは、違う世界に居た。
それでいい。
いつかは、全てを自分が手にするのだから。
〝愛〟など知らない。〝愛し方〟など皆無だ。
それでも欲しいと願ったのは・・・
《 《
「こんばんは、お義母さん。」
「椥、さん・・・・・・」
夜遅くにやって来た人物に思わず声が上擦<ウワズ>る。
「体調は、いかがですか?」
明らかに憔悴しきった顔を見せる女に優しさを振りかざす。
「・・・」
「いいわけ、ないですよね。そうだ。訊きましたか?」
「え、なに?」