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贖罪の檻。
第28章 終わりの見えない行為
「ドア、叩かないと・・・ダメかな。」
いつものように執事を呼びたかったが呼び出しがない。仕方ないので力を振り絞りドアまで向かうことにした。
「っ、きゃっ!!!?」
立ち上がった瞬間にドテンとあっさりとバランスを崩してベッドの脇に倒れてしまった。クスリの所為で身体が上手く動かないようだ。
「・・・・・・はあ。」
寝転んだまま起き上がる力もなくて途方にくれる。
どうにもならないことと人が居るのかさえ判らないのでため息しか出ない。
しかしこの状況に焦りさえ起きない自分に驚く。
「この、生活に・・・慣れたのね。」
けっして認めたくはないこと。
しかし自分の気持ちが浚われた当時とは、比べものにならないくらいに落ち着いている。
「・・・・・・いつまで、、、」
考えるのは、終わりのない日々の終わりの日。