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贖罪の檻。
第28章 終わりの見えない行為
なにごとも無かったかのようにいつものように言葉を掛けられて訊きたい気持ちが半減する。
「月良さま?」
「彼方さん。」
「はい。」
「ここは、どこですか?いつもの部屋じゃないですよね?」
「ええ、そうです。目が覚めて驚かれたのですね。」
少女がどうして倒れていたのかをようやく理解した。
「は、い・・・・・・」
「大丈夫ですよ。椥さまを呼んできますね。」
「待って!」
シャツの裾をギュッと握る。
「月良、さま・・・・・・」
「お願い、、、椥さんを呼ばないで。
(逢いたくない・・・。場所替えをしたってことは、私があのお客さんとなにを話していたのか知ってるって・・・・・・ことだもの。)」
なんとなく主の雰囲気の違いに気が付いて不安が増す。
「月良、、、さま・・・・・・」