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第30章 　迫る終わり

　　


「ここなら、安全だと思ったんですがね･･･。
（やはり考えることは、同じなようで･･････）」


「え？」


「移動しないと、、、いけなくなりました。」


「移動･･･？」


「ええ。前のように月良の行方をかぎ回っているのがいるんです。
　私は、けっして渡す気はありませんから･･･逃げるしかありませんよね。」


「〝逃げる〟･･･？」


「ええ。初めは、色々理由を付けましたけどね･･･やっぱりあなたが心に引っ掛かる。
　愛情なんか知らない私が、、、あなたは、欲しいと思ってしまう。」


「･･････椥、さん？」


「さぁ、行きますよ。」


「･･･なんで、私なんですか？」


「覚えがないならいいんです。」


「っ。。。」


　一瞬時が止まった気がした。


「おーい、取り込み中かぁ～」


「なんですか、汰音。」


「今夜移動するのは、なしだな。」