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贖罪の檻。
第32章 兄の元へ・・・
「はい。」
「危ないからドア開けるなよ。」
「判りました。」
返事を訊くと青年は、部屋を出て行った。
部屋に1人で居るとついあの日々を思い出して息苦しくなる。解放されたといまだに思えない・・・。
「はあ・・・なんか、落ち着かない。」
身体は、不調ではない。しかしベッドの生活に慣れてしまい鈍<ナマ>った足は、まだ上手く動かせない。
「干亜さん・・・早く帰って来ないかな。」
ゆっくりベッドから降りて窓から景色を見る。それだけでも少し気分が晴れる。今までは、外さえ見れなかったから。
「失礼致します。」
「・・・・・・
(誰、、、だろう。)」
「お客さま、有礼さま。
宜しいでしょうか。」
「・・・
(急、、、用かな?)」
〝開けるな〟と言われている手前どうしようか悩んでしまう。