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贖罪の檻。
第32章 兄の元へ・・・
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そんなに上手く逃げられるハズなどなかったのだ。
それなのに警戒心が足りなかった。そして人の執念を・・・知らなさすぎた。
〝兄に逢える〟それだけで全てを忘れていた。
《 《
「なにをしてたんだ!!」
ホテルの部屋から月良が消えたのが判ったのが2人の兄をロビーで出迎え一緒に部屋に到着してからであった。
「兄さんたちを迎えに行く間、部屋から出ないように言っておいたんだ。」
「お前が傍居なかったら意味がない。」
「まぁまぁ、落ち着いて下さい。だいたい想像は、付くじゃないですか。」
「良巳さん、なでそんなに落ち着いているのですか?」
「会長に協力を仰ぎませんか。俺たちだけでは、だめですから。」
本日のメインを潰されてもあまり気にならない。急いては、ことをし損じる。そう判っているのだ。