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贖罪の檻。
第33章 真犯人の悪足掻き
仕事からホテルの部屋に戻ってから随分と機嫌が悪い。
「腹立たしい・・・限りです。」
自分がアゴで使っていた男が復讐の狼煙を上げた。
仕事中気が付かなかった。ホテルに帰る最中にスマホを見ると突き放した男からメールが届いていた。
そこには、拘束されたあの子が写っていた。
父に奪われたと報告を受けてどうしたものかと思っているうちに切羽詰まった男にあの子を奪われた。
今すぐにでも帰りたい。・・・・・・しかし、そんな訳にはいかない。
そんな自分が大嫌いな父にそっくりで本当に嫌気がさす。
「椥、、、さま?」
「大丈夫です。仕事をして帰りましょう。」
「・・・はい。」
主の答えに疑念を抱きながらもあまり深く突っ込まないことにした。
》 》
自分のモノを奪われる感覚を忘れていた。遠い昔に慣れてしまったからだ。