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贖罪の檻。
第4章 もがれた果実
「んっ、痛・・・・・・」
〝痛い、痛い〟と叫ぶ身体を歯を食いしばり身体を起こすと棒のような脚を両手で下ろした。
足裏に広がるカーペットの感触は、柔らかくて心地いいものだった。
「・・・ドア、は。」
淡いオレンジの灯りに包まれた部屋の中を見渡すとベッドから1番離れた所にドアノブが見えた。
「しっかり、するのよ・・・月良。」
自分に言い訊かせ大きく深呼吸をしてから立ち上がった。
「ん゛っ!?あ゛っ、ぁああ!」
カチッ
立ち上がった瞬間に再び激痛が身体を駆け巡りベッド脇のテーブルにぶつかり床に倒れてしまった。
「っ・・・痛い。」
痛みと逃げられない絶望感に涙が床に落ちる。
「お目覚めですか、月良さま。」
「誰っ!!」
突然の声に驚いた。
「〝ボタン〟を押されましたでしょう?」
「〝ボタン〟・・・?」
周りに目を向けると自分と一緒にリモコンのような物が落ちていた。