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贖罪の檻。
第38章 宣戦布告・・・
「おっと、失礼。」
ジャケットのスマホが震える。
「どうぞ。」
「すみません。
もしもし・・・明莉です。」
「妹さんを保護しました。いま病院です。いらっしゃいますか?」
電話の相手は、会長秘書だった。
「ええ、行きます。
住所をメールして下さい。はい、では。」
スマホをジャケットにしまう。
「〝なにか〟ありましたか?」
「はい・・・。
月良が見付かって保護されたそうです。」
「そうですか。
(案外早かったな。まぁ、いい。これからいくらでも巻き返せる。)」
胸がザワ付いている自分に驚きながらも抑えながら答えた。
「はい。いまから逢いに行きますので失礼ですが今日は、ここで。」
「ええ、構いませんよ。」
「それでは。これからも社員として宜しくお願い致します。」