この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
贖罪の檻。
第39章 新たな檻へ・・・・・・
「うん。」
兄と2人で暮らしていたアパートには、自分の部屋なんかなかった。
期待に胸が膨らむ。
「よーし。中入るぞ~」
「うん!」
兄がドアを開けるので広い玄関が見えて飛び込んだ。
》 》
両親を亡くした頃の記憶は、おぼろげで・・・兄に守られて生きて来た。
兄の為に男たちの欲望に耐えてこられたのは、ここまで大切に守ってくれたから。
これからは、兄が倖せになれるよう頑張ろうと思う。
《 《
日本有数のリゾートホテル企業・乙女グループは、会長の娘であり社長の妹の殺人事件で多少なりとも損害が出たもののやはり大企業は乗りきりが上手かった。
社員を削減することなく海外の富裕層や修学旅行の生徒の宿泊客を逃すことなくなんとか危険を乗りきっていた。
社長として恵美のことを父親に任せたのには、この会社とホテルの為であった。