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贖罪の檻。
第39章 新たな檻へ・・・・・・
つまりは、そういうことだ。
少女を堕としきるまでにならなかったにも関わらず簡単に手放せたのは、本当に希薄な人間性故だろう。
こうして少女を無視して経営の為に飛び回った結果が損害が最小限に抑えられた要因なのだ。
「椥さま。」
「なんですか。」
「明莉兄妹は、引っ越しがすんだようです。」
「そうですか。ところで・・・なぜ、そんな話しをするんです。」
「・・・・・・すみません。」
主の穏やかな一言に思わず出かかった言葉が消え失せた。
「別に謝らなくていいですよ。
もうあの子と関わることは、ないでしょうから。」
執事兼秘書の優しさは、判っている。
「いいえ。
私は、これで・・・」
いたたまれずに社長室を出た。
「・・・・・・月良。。。」
なぜか少女の名前が口をついた。