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贖罪の檻。
第39章  新たな檻へ・・・・・・
  


 騙すのは、簡単であった。出来る男を演じ女に興味ありげに何度も声を掛けて接点を持つ。
 大事なことは、自分から男女の関係を囁かないこと。アイツは、まんまと自分から罠にかかってきた。


 しかし野心を持つ者は、他にもいる。俺は、そいつに負けたのだ。だから逆転を狙う意味で始めた。
 こんな生き方しか出来ない。

 後悔は、ない。そんなもの在るはずもない。ただ、もう少し知的に殺せばよかったと思うだけ。
 衝動的殺人なんて・・・自分にガッカリだ。


 《 《


「月良、こっちにおいで。」


「うん。」


 優しく呼ばれ兄の行く先について行く。


「入って。」


 妹をドアを開けて中に入らせる。


「ここは、貯蔵庫?」


 中に入り階段を降りる。
 どうやら地下室まであるようだ。小さな兄と2人暮らしだったアパートとは、何もかもが違う。


  
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