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贖罪の檻。
第4章 もがれた果実
ノックを終え声を掛ける。返事は・・・ない。
「失礼致します。」
ドアの鍵を外しゆっくりとドアを押した。
ドアを閉めると部屋は、オレンジの灯りだけで少し視界が悪い。
「月良さま、どちらですか?」
周りを見ながら声を柔らかく掛ける。
「(来ないで・・・)」
震える身体を抱き締めて祈る。
「月良さ、、、あぁ、こちでしたか。」
「っ・・・」
小さくなっただけで隠れられていないのであっと言う間に見付かってしまった。
「床は、冷えますからこちらへ。」
震えている少女の前に手を差し出す。
「月良さま。」
名前を呼ぶと身体がビクッと跳ねた。
「・・・月良さま、失礼致しますね。」
「えっ!?」
大きな手が背中に回ったかと思うと身体がふわりと浮いた。気が付けば軽々と抱き上げられてようやく這い出たベッドに身体を戻された。
「月良さま、そんなに怯えないで下さい。」