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贖罪の檻。
第5章  兄の罪
  


 力で勝てないことは、重々承知していただから身体は、強い拒絶反応を繰り返していた。男を見つめて叫べもしない。
 しかし力に心まで流されたくなかった。


「困ったペットですね。」


 所有物がキャンキャンと吠えて自分に楯突く様があまりにも滑稽に見えてしまい鼻で嗤いながらネクタイを解く。


「説明、して・・・下さい。」


「まだ、言いますか。本当に・・・もう少し、賢いかと思っていましたが、、、」


 無意味な抵抗をする少女が嗜虐心の目には、誘っているようにしか見えない。


「あなたは、誰ですか?私に昨日シタことが許されるとでも思っているんですか?」


「昨日は、気が付きませんでしたが・・・こんなに喧<ヤカマ>しい子だったとは。」


 ため息を付きながらベッドに乗り膝立ちをして見下ろす。恐怖に打ち勝てていない震える少女の小さな抵抗が見えて笑みが零れる。


「昨日で、立場を理解したと・・・思っていたのですが。」


  
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