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贖罪の檻。
第5章 兄の罪
「いやっ、来ないでっ!!」
顔を背けて叫ぶ。
「そんな行為は、〝防御〟になりませんよ・・・月良。」
「ん゛っ、ぐ、っ・・・!?」
大きな手が白く細い首を掴む。
「〝加害者の妹〟如<ゴト>きが、偉そうに意見ですか?」
怒りではなく単なる嗜虐心が勝っての行為だった。
「ん゛、ぐぅ・・・
(苦、しいぃ・・・)」
息苦しさに支配される。
「本当に悪い子です。躾、し直しましょうね・・・月良。」
「ん、んん・・・」
首を掴む手をペシペシと叩く。
「苦しい、ですか?」
答えなど判りきっていたが敗北するのを見たかった。
涙を流しながら何度も〝はい〟と言うように首を振る。
「いいでしょう。大声を出さないこと・・・あと、生意気な態度は一切許しませんから覚えておくように。いいですね。」
これからのルールを告げると先ほどと同じように大きく首を少女が縦に何度も振る。