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第45章 体育祭～借り物競争～　【美緒編】

　ところが、予期せぬ展開が美緒を襲う。

　服や靴下が返却されるより先に、次のレースが勝手にスタートされ、またしても競争中の別の男子三名が相次いで美緒のもとへやってきたのだ。

　嫌な予感がする美緒に対し、息を切らしながら男子たちが口々に「その靴を貸して！」「ブラを貸して！」「パンツを脱いで貸して！」と叫ぶ。

　思わず後ずさりしながら美緒は言った。

「何、言ってるの！」

　すぐさま、男子たちのうちの一人が、紙を差し出して答える。

「でも、ここにほら」

　美緒はその紙や、他の二人が持つ紙に目をやると、「女子の着用済み靴を両方」「女子の着用済みブラジャー」「女子の着用済みショーツ」と書かれている。