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羞恥の高校性活~女子はクラスで私だけ~
第15章 保健の授業~性教育~ 【碧里編】
 柳瀬は慌てた様子で目をそらしたが、碧里の中に一つの答えが芽生えようとしていた。

「相手が柳瀬君なら、我慢できるのではないか」という答えが。

 そこで深く考えてみると、確かに「他の男子となら絶対に嫌」と自分が強く思っていることが分かった。

 碧里を性欲の対象としてしか見ていない、他の男子となら。



 だが、誠実で思いやりの深い柳瀬となら、碧里は我慢できそうな気がした。

 そして、もしそんな行為に及んでしまった後でも、柳瀬はそのことを面白おかしく話したり、言いふらしたりするような人ではないと、確信している碧里。

 身体検査の際には、あれほど「柳瀬君に見られて恥ずかしい」と苦しんでいたのに、今こんな考えが浮かんだことを、碧里自身も不思議に思っていた。

「今回は前回とあまりにも状況が違うからかも」と碧里は考える。

 つまり、「あの時だって、もしこのような無理難題を吹っかけられて、袋小路に追い込まれていたならば、きっと相手として柳瀬君を選んでいただろう」という考えだ。



 碧里の中に「柳瀬君にお願いできたら……我慢できそう」という結論が出そうになっていたが、ふと不安がよぎった。

 それは、「柳瀬君が嫌がる可能性も大きい」という不安だ。

 碧里としては、「優しい彼なら、お願いされると、たとえ本心は嫌であっても、引き受けてくれるだろう」という見通しがあったからこそ、なおのこと、「そんな優しい人に迷惑をかけたくない」という思いも強かった。




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