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いとかなし
第10章 いろみえで うつろうものは よのなかの
湯船の端に広げたタオルの上に啓司が座り、糸の身体を浮かし、子供を抱き上げるようにして抱き寄せた。

啓司の身体を膝立ちで挟むように向かい合う。

少し腰を落とすと尖先が花弁から溢れた蜜に触れる。

「…ぁっ…ンッ…」

啓司が腰をずらすと、尖先がクリトリスを刺激する。

「あっんっ、やっ…」

蜜を纏った陰茎はヌルヌルと滑り、その度に花弁と花芽を愛撫する。

「んっ、あっ、ああっ、けい、し…さっ、ああっ…」

糸が腰を落とすとヌルンと滑って逃げていく啓司。

いやいやと頭を振る糸に、啓司は肉幹を握って糸の花唇を割った。

「んあっ、ああっんっ––…」

肉襞を割り挿ってきた灼熱の肉塊は、指とは比べ物にならない快楽を与えてくれる。
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