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第2章 あふことの　たえてしなくは　なかなかに

千津子も真千子も口を揃えて、啓司を賞賛した。

その場にいた誰に聞いても啓司の提案を受け入れた事は正しいと太鼓判を押してくれた。

「啓司が嫌になったら、うちにおいで、うちの方が会社まで近いよ？」

恒平だけがそう耳打ちをして、啓司に睨まれていた。

啓司は理学療法士で、主にスポーツリハビリを担っていた。

週の半分以上は病院や社会人チームに出向しているらしい。

時々は自宅にも施術を受けに訪れる人がいるほど、その腕は買われていた。



バーベキュー終わりでそのまま千津子の家により、荷物を車に乗せた。

「私はいいんだからね！いつまで居てくれても」

千津子の気持ちが嬉しかったけれど、心のどこかで狭いベッドやソファーで眠る千津子に気後れしているところもあった。