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いとかなし
第2章 あふことの たえてしなくは なかなかに
ふさふさと尻尾を振る二匹の犬。
「先に紹介させて、ふゆ、もうだいぶおじいちゃん、こっちがそら、あと、猫は黒いのがよる、となりがさら、そして先月来たばっかのしぐれ、あとはー…はれー?」
啓司が名前を呼ぶと階段の上からそろりと顔を覗かせる猫が更に一匹。
糸を見るとくるりと背を向けてしまう。
「みんな拾われたら子なんだ、貰われてったのもいるけどね」
しぐれを抱き上げて、糸の鞄を持つと階段を上がった。
階段を上がると右に一部屋、左に二部屋分のドアがある。
どうやら右側が啓司の部屋らしい。
糸に充てがわれたのは左の手前の部屋だった。
六畳ほどの部屋は掃除が行き届いていて、小さな箪笥だけが鎮座していた。
「先に紹介させて、ふゆ、もうだいぶおじいちゃん、こっちがそら、あと、猫は黒いのがよる、となりがさら、そして先月来たばっかのしぐれ、あとはー…はれー?」
啓司が名前を呼ぶと階段の上からそろりと顔を覗かせる猫が更に一匹。
糸を見るとくるりと背を向けてしまう。
「みんな拾われたら子なんだ、貰われてったのもいるけどね」
しぐれを抱き上げて、糸の鞄を持つと階段を上がった。
階段を上がると右に一部屋、左に二部屋分のドアがある。
どうやら右側が啓司の部屋らしい。
糸に充てがわれたのは左の手前の部屋だった。
六畳ほどの部屋は掃除が行き届いていて、小さな箪笥だけが鎮座していた。