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いとかなし
第18章 ますらおも かくこいけるを
遠慮もなくケーキを口に運ぶ深月。
「同僚として、ね」
深月の余裕が糸の気持ちに陰をつくる。
「本当に…それだけですか…?」
「違うって言ったら?」
にっこり笑う深月の笑顔は揶揄っているように見える。
「ごめんなさい、本当に今は同僚として心配なだけ」
糸の陰を払うように、深月は言葉を選んだ。
「元彼女として、糸さんの気持ちわからなくはないの」
何処かで感じて居た予感が、確信に変わった瞬間だった。
「啓司は…優しくなったのよ、昔はあんなんじゃなかった、自分のことばかりで、周りは振り回されて…怪我してからかな」
「え?怪我って…」
「高校時代に付き合ってたの、啓司怪我して選手辞めて、理学療法士の道を教えたのが私の父なの、四年くらい付き合ってて別れちゃった」
「同僚として、ね」
深月の余裕が糸の気持ちに陰をつくる。
「本当に…それだけですか…?」
「違うって言ったら?」
にっこり笑う深月の笑顔は揶揄っているように見える。
「ごめんなさい、本当に今は同僚として心配なだけ」
糸の陰を払うように、深月は言葉を選んだ。
「元彼女として、糸さんの気持ちわからなくはないの」
何処かで感じて居た予感が、確信に変わった瞬間だった。
「啓司は…優しくなったのよ、昔はあんなんじゃなかった、自分のことばかりで、周りは振り回されて…怪我してからかな」
「え?怪我って…」
「高校時代に付き合ってたの、啓司怪我して選手辞めて、理学療法士の道を教えたのが私の父なの、四年くらい付き合ってて別れちゃった」