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いとかなし
第18章 ますらおも かくこいけるを
あっけらかんとした深月。
四年はそんなに短くない。
「な、んで…別れたんですか?」
「私が他に好きな人が出来ちゃって」
深月は最後に残したイチゴを口へと放り込む。
「啓司も仕事と勉強で忙しくてね、しょうがないねってことで」
しょうがないねの一言で割り切ったなんて、糸には信じられない。
「お互いそれからも相手が居ても、そこそこ分かりきってたから仲良くしてたの、私も結婚して子供も産まれて…あ、離婚したんだけどね」
明るく話す深月だけれど、内容は複雑なのに重さを感じない。
「仕事ばっかりで逃げられてる啓司だから…慎重になってるだけかと思ってたんだけど、糸さんは違うみたい」
違う?何が?
訊きたいけれど、一歩が踏み出せない。
四年はそんなに短くない。
「な、んで…別れたんですか?」
「私が他に好きな人が出来ちゃって」
深月は最後に残したイチゴを口へと放り込む。
「啓司も仕事と勉強で忙しくてね、しょうがないねってことで」
しょうがないねの一言で割り切ったなんて、糸には信じられない。
「お互いそれからも相手が居ても、そこそこ分かりきってたから仲良くしてたの、私も結婚して子供も産まれて…あ、離婚したんだけどね」
明るく話す深月だけれど、内容は複雑なのに重さを感じない。
「仕事ばっかりで逃げられてる啓司だから…慎重になってるだけかと思ってたんだけど、糸さんは違うみたい」
違う?何が?
訊きたいけれど、一歩が踏み出せない。