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いとかなし
第3章 昔はものを 思はざりけり
玄関まで見送りに出る糸。
「行ってらっしゃい」
「…行ってきます、鍵ちゃんと閉めてね?」
一瞬の間が何を示していたのか糸は読めずに手を振った。
お風呂にゆっくり浸かり、リビングと言うよりは居間といった方がしっくりくるそこで寝転がるとそらが真っ先に飛んできて、脇に潜り込んでくる。
続いてさらによる、しぐれも続々と集まってきた。
が、はれだけは遠巻きに見つめていて、名前を呼んでもつんっと横を向いてしまう。
淋しいけれど、新参者の糸に警戒心をもっているのも致し方無い。
初めての自分の部屋に入り、布団をひくとしぐれが先に布団の上で丸まった。
「おやすみ、しぐれ」
目をつぶったしぐれを撫でながら、ゆっくりと眠りへと引き込まれていった。
「行ってらっしゃい」
「…行ってきます、鍵ちゃんと閉めてね?」
一瞬の間が何を示していたのか糸は読めずに手を振った。
お風呂にゆっくり浸かり、リビングと言うよりは居間といった方がしっくりくるそこで寝転がるとそらが真っ先に飛んできて、脇に潜り込んでくる。
続いてさらによる、しぐれも続々と集まってきた。
が、はれだけは遠巻きに見つめていて、名前を呼んでもつんっと横を向いてしまう。
淋しいけれど、新参者の糸に警戒心をもっているのも致し方無い。
初めての自分の部屋に入り、布団をひくとしぐれが先に布団の上で丸まった。
「おやすみ、しぐれ」
目をつぶったしぐれを撫でながら、ゆっくりと眠りへと引き込まれていった。