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いとかなし
第3章 昔はものを 思はざりけり
朝起きて一階に下りれば、コーヒーの香りが漂っていた。
「おはよう、顔洗っておいで」
爽やかな笑顔の啓司は、一体何時に寝て、何時に起きたのか。
昨日は和風の朝食だったけれど、今朝は目玉焼きにソーセージ、コーヒーに様々な種類のパンが籐籠に入っていた。
「昨夜貰ったんだ、ここのクロワッサン美味しいんだよ?」
顔に書いてあるのを読取られたかの様に、啓司が説明する。
そして今日もお手製のお弁当を手渡されて出勤する。
帰宅すれば美味しいご飯が待っていて、啓司の夜勤務が無い日は手をつないでふゆとそらの散歩にいく。
お風呂上がりは居間でゆっくりテレビを見たり、愚痴を聞いてもらったり。
こんな緩やかで優しい空間に、糸はすっかり歩の事など忘れていた。
「おはよう、顔洗っておいで」
爽やかな笑顔の啓司は、一体何時に寝て、何時に起きたのか。
昨日は和風の朝食だったけれど、今朝は目玉焼きにソーセージ、コーヒーに様々な種類のパンが籐籠に入っていた。
「昨夜貰ったんだ、ここのクロワッサン美味しいんだよ?」
顔に書いてあるのを読取られたかの様に、啓司が説明する。
そして今日もお手製のお弁当を手渡されて出勤する。
帰宅すれば美味しいご飯が待っていて、啓司の夜勤務が無い日は手をつないでふゆとそらの散歩にいく。
お風呂上がりは居間でゆっくりテレビを見たり、愚痴を聞いてもらったり。
こんな緩やかで優しい空間に、糸はすっかり歩の事など忘れていた。