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いとかなし
第5章 みをつくしてや 恋ひわたるべき
「惚気てんじゃねーぞ!!」
独身彼女無しのピッチャーのこの上ない本気ストレートをレフトまで運んだ啓司は意気揚々とホームまで戻ってきた。
「暑〜っ」
糸の元までやって来た啓司にお茶を手渡す。
「啓司さん、まだ付き合ってないの?」
「ち、ちいちゃん!?」
「んーまだだね、まだ心全部俺の方に向いてないから」
にこっと笑ってまた試合に戻っていく啓司を真っ赤な顔で二人して見送った。
「糸…あんたまだあれだけ言われても啓司さんの事好きじゃないの?!」
「っ!、だって…また…歩みたいに…なったら…」
「怖いの?」
ちいさく頷くと、しぐれが糸を見上げて鳴いた。
「まあ…あれは強烈だったしね…」
「歩のこと…思い出すたびに申し訳なくて…」
独身彼女無しのピッチャーのこの上ない本気ストレートをレフトまで運んだ啓司は意気揚々とホームまで戻ってきた。
「暑〜っ」
糸の元までやって来た啓司にお茶を手渡す。
「啓司さん、まだ付き合ってないの?」
「ち、ちいちゃん!?」
「んーまだだね、まだ心全部俺の方に向いてないから」
にこっと笑ってまた試合に戻っていく啓司を真っ赤な顔で二人して見送った。
「糸…あんたまだあれだけ言われても啓司さんの事好きじゃないの?!」
「っ!、だって…また…歩みたいに…なったら…」
「怖いの?」
ちいさく頷くと、しぐれが糸を見上げて鳴いた。
「まあ…あれは強烈だったしね…」
「歩のこと…思い出すたびに申し訳なくて…」