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いとかなし
第9章 こいしなん ゆくえをだにも
どろどろに溶かされた蜜が溢れていくのが手に取るように判る。

胸を揉みしだかれ、乳首を抓られる。

痛みを感じて直ぐ甘くねっとりと舐られる。

「座って」

湯船の縁という不安定な場所に座らされると、膝の裏を持って左右に脚が開かれた。

「やあっ、あっ、あぁっ」

羞恥心よりも早く啓司がそこに頭を埋めた。

ちろちろと伸ばした舌先がクリトリスを舐る。

「いっ、あぁっ、はっ」

唾液に塗れたクリトリスを指の腹でくにくにと転がすと、秘唇からはとろりと蜜が溢れ出した。

舌を使って蜜を吸い上げると、糸は驚嘆の声をあげた。

蜜洞を押し入ってくる厚い舌に、今まで感じた事のない享楽に手招きされている。

「やあっ、もっ、そんなとこっ、ぁあっ」

糸は頭を振って悦楽から逃げようとしていた。
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