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kiss
第12章 eye
「あっ、んん……ぃいっ」
 腰を打ち付け合う。
 互いが望んで。
 揺れる胸に顔を埋めて。
 舌をぶつけあって。
「っはあん」
 イき顔、もっと可愛いかと思ってた。
 やっぱ二次元とは違うな。
 こんなもんか。
 セックスって。
 オナんのとどっちが良いって微妙だ。
「はあ、はあ……ねえ、もう一回」
「いいよ」
 彼女が跨る。
 性欲ってのは尽きなくて。
 ぐぐ、と起き上がる下半身は意思とは関係ない。
 気持ちよくなったら射精する。
「あっは」
 仰け反る彼女を抱き寄せて首筋に吸い付く。
 こうすると中がうねって気持ちイイ。
「んんっ」
「イったら舐めて」
「ああん」
 歯を立てる。
 あ、イった。
 くたりともたれる彼女を上に持ち上げて抜く。
 どろりと、自分以外の液が付いてるソレは別のモノみたいで。
「舐めて」

 夜八時。
 帰宅すると、兄ちゃんは壁にもたれて玄関で待っていた。
「ただいま」
「遅い」
「わり」
 靴を脱いで上がろうとしたら、ドンと手で道を塞がれた。
「なに」
「風呂、入れ」
 有無を言わさぬ命令口調で。
「なんで」
 じっと。
 俺の本質まで観察するような視線が絡みつく。
「兄ちゃん?」
「女とヤった体のまま入んな。気持ち悪いんだよ」
 こんな軽蔑した声色は初めてだった。
「はあ? 兄ちゃんだって彼女いた頃はやりまくって帰ってきただろ?」
「オレはいいんだよ。お前も気にしなかっただろ」
「なんで俺だけ」
「いいからシャワー浴びろ」
 ここから先には一歩も通さない。
 それがわかったから、舌打ちしながら風呂場に向かった。
 後ろから追い打ちのように声が降る。
「あとお前の彼女煙草吸ってんぞ。口臭うつって臭ぇんだよ」
 なっ……
 流石に彼女の侮辱をされて振り返ると、乱暴にリビングの扉が閉じられた。

 ザー……
 落ちていく水滴を見下ろす。
 兄ちゃんは、おかしくなったのかもしれない。
 たまたま不機嫌だったから?
 今までは俺が童貞だったからこんなことにはならなかった?
 ていうか、わかんの?
 ヤってきたこととか。
 なんでわかんの。
 怖くね?
 ぱちゃぱちゃと足で水を撥ねる。
―気持ち悪いんだよ―
 ゾクリ。
 厭だ。
 あんなわかりやすい拒絶。
 受けたことがない。
 そうなのか。
 アレは、気持ち悪い行為なのか。
 
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